Gitで始めるバージョン管理
Git というツールがHSPユーザにとって いかに役立つか を解説します。 コンセプトは「タイムマシンがあったら、数年前の自分に教えたいこと」。
さて、題に バージョン管理 とありますが、これは何でしょうか? 平たくいえば、 バックアップツールのすごいやつ です。 みなさんが今まで頑張って書いてきた&今書いているHSPのスクリプト、消えたら困りますよね? そこで、どこか別のところ (クラウドストレージとか) にコピーを置いていると思います。 でもコピーするのは多少なりとも時間がかかりますよね。 git があれば 3秒で バックアップがとれるようになります。
そして、git はただのバックアップツールではありません。 「バージョン管理」とはすなわち、「ファイルへの変更を全部記録する」ことです。 例えば、
「このスクリプト、昨日は動いたのに、今日書き換えたら動かなくなった……」
といった場面で、「昨日のスクリプト」をバックアップから手軽に取り出せるようにできます。
さらにいえば、「昨日のスクリプト」と「今日のスクリプト」の違いを比較することで、
なぜ動かなくなってしまったのか?
に関する重要な情報を得ることができます。
(あ、今日追加したこの行で、この変数の値を書き換えたからだ……!)
みたいな
つまり、git はデバッグにも役立つのです。
git の利点はまだまだありますが (分散開発とか)、前置きが長いのもあれなので、序文はここで終わりにします。 次回 から、実際に git を使うための準備を解説します。